とらの油
とらのあぶら

2024/10/20(日)

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あらすじ

むかし、むかし、ある村に竹細工で生計を立てている貧しい商人がいました。師走のある日、商人は氷雨の中、山道を歩いていました。町に着いた時、彼はずぶ濡れになっていました。

「こんな寒さでは、体が冷えてしまう。どこかで休ませてもらおう。」

と考えた商人は、遠くに灯りのついた小さな家を見つけました。その家のかみさんは、親切に商人を中に入れてくれました。

「びしょ濡れで失礼します。少し暖まらせてもらってもいいですか?」

と商人が言うと、かみさんは笑顔で頷きました。商人はかみさんと世間話を始めました。

「ところで、固い竹の食べ方を知っているかい?」

商人が尋ねると、かみさんは驚いて答えました。

「そんなものは絶対に食べられないよ。」

商人は自信満々に言いました。

「無理ってことはないよ。のこぎりで薄く輪切りにして、鍋で2、3時間茹でれば、柔らかくなって食べられるんだ。」

かみさんは興味を持ち、提案しました。

「そう言うなら、裏庭の竹を切ってくるよ!」

そう言って、かみさんは裏庭へ出かけました。しばらくして戻ると、竹を薄く輪切りにし、大きな鍋で茹で始めました。

その間、商人は囲炉裏のそばに座って、着物が乾くのを待っていました。

「そろそろ食べ頃だよ。」

商人が言うと、かみさんは鍋の蓋を取りましたが、竹の輪切りはそのままで、全く食べられる状態ではありませんでした。

「なんだ、これは!全然柔らかくなっていないじゃないか。嘘つき!」

かみさんはカンカンになって言いました。商人はさらに尋ねました。

「トラの油は入れたかい?」

かみさんは首をかしげました。

「トラの油?何だい、それは?」

商人は説明しました。

「知らないのかい?それを入れないと、竹は柔らかくならないんだ。」

商人は言って、着物がすっかり乾いているのを確認しました。

「さて、出かけるか。今日はありがとう!」

そう言って、商人はその家を後にしました。


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