あらすじ
むかし、むかし、ある村に竹細工で生計を立てている貧しい商人がいました。師走のある日、商人は氷雨の中、山道を歩いていました。町に着いた時、彼はずぶ濡れになっていました。
「こんな寒さでは、体が冷えてしまう。どこかで休ませてもらおう。」
と考えた商人は、遠くに灯りのついた小さな家を見つけました。その家のかみさんは、親切に商人を中に入れてくれました。
「びしょ濡れで失礼します。少し暖まらせてもらってもいいですか?」
と商人が言うと、かみさんは笑顔で頷きました。商人はかみさんと世間話を始めました。
「ところで、固い竹の食べ方を知っているかい?」
商人が尋ねると、かみさんは驚いて答えました。
「そんなものは絶対に食べられないよ。」
商人は自信満々に言いました。
「無理ってことはないよ。のこぎりで薄く輪切りにして、鍋で2、3時間茹でれば、柔らかくなって食べられるんだ。」
かみさんは興味を持ち、提案しました。
「そう言うなら、裏庭の竹を切ってくるよ!」
そう言って、かみさんは裏庭へ出かけました。しばらくして戻ると、竹を薄く輪切りにし、大きな鍋で茹で始めました。
その間、商人は囲炉裏のそばに座って、着物が乾くのを待っていました。
「そろそろ食べ頃だよ。」
商人が言うと、かみさんは鍋の蓋を取りましたが、竹の輪切りはそのままで、全く食べられる状態ではありませんでした。
「なんだ、これは!全然柔らかくなっていないじゃないか。嘘つき!」
かみさんはカンカンになって言いました。商人はさらに尋ねました。
「トラの油は入れたかい?」
かみさんは首をかしげました。
「トラの油?何だい、それは?」
商人は説明しました。
「知らないのかい?それを入れないと、竹は柔らかくならないんだ。」
商人は言って、着物がすっかり乾いているのを確認しました。
「さて、出かけるか。今日はありがとう!」
そう言って、商人はその家を後にしました。


















































