あらすじ
むかし、むかし、あるところに絵描きと商人がいました。二人は野原の木陰で休んでいて、徐々に打ち解けてお互いのことを話し始めました。
「私は商いに失敗して、小銭しか持っていないんだ」と商人が言いました。
「それは辛いですね」と絵描きが返事しました。「でも、きっと良い日が来ますよ。」
そのとき、不思議なことが起こりました。一匹のアブが、寝ている絵描きの鼻からフワリと出てきて、どこかへ飛んで行きました。そして、しばらくしてからまた鼻の中に戻って行きました。
突然、絵描きが目を覚まし、「不思議な夢を見た!」と興奮しました。「大金持ちが遠いところに住んでいて、その庭には白いツバキの花が咲いていたんだ。アブがその下を飛び回っていたので、掘ってみたら金貨の入った壷が出てきたんだ!」
商人は興味津々で言いました。「その夢、私に売ってくれないか?その金貨が欲しいんだ!」
絵描きは迷いながらも、「私はその夢を小銭で売ってもいいよ」と答えました。そして商人は夢を買うことに決めました。
商人はすぐに、お金持ちの家を探し始めました。「きっと、あの夢の場所を見つけることができるはずだ!」と心の中で思いました。
歩き続けると、ついに絵描きが話していたような立派な家を見つけました。「ここだ、ここが夢の場所だ!」と商人は考え、そこで働くことにしました。
春がやって来て、ツバキの花が咲き始めましたが、どれも赤色でした。商人は「がっかりだ、どうしよう」と思いましたが、次の春を待つことにしました。
やがて次の春が来ると、ついに赤いツバキの中に一本の白いツバキの花が咲きました。「やった!これだ!」と商人は声を上げ、すぐにその下を掘ってみました。
すると、なんと金貨が入った壷が出てきたのです。「夢の通りだ!」と彼は喜びました。
商人はその後、お金持ちになり、「私の夢を売ってくれた絵描きに感謝しなければ!」と心から思いました。そして、彼は夢を買ったことをとても幸運だと思うのでした。

















































