あらすじ
養蚕で有名な村に、美しい娘がいました。彼女の名前は「きぬ」と呼ばれていました。春になると、たくさんの出稼ぎの人々がこの村にやってきました。きぬはとても働き者で、彼女のおかげで農家では上質の繭が取れました。
秋になると、出稼ぎの人たちは帰っていきました。その際、農家ではお礼の気持ちを込めて美味しい食事を用意し、送別会を開きました。しかし、誰もきぬがどこから来て、どこへ帰るのか知りませんでした。「あの子は美しくて働き者だけれど、生い立ちについて話したことがない」と村人たちは不思議に思っていました。
ある日、きぬが村を去ることになりました。多くの村人たちが見送る中、彼女は村を後にしました。村人の一人が「どこに行くのだろう」と思い、こっそり後をつけてみました。すると、きぬは湖の近くで突然姿を消し、白蛇が湖に落ちるのを目撃しました。
春が再び訪れましたが、きぬは戻ってきませんでした。ただ、村の家の中で白蛇がしばしば見かけられるようになりました。村人たちはこう考えました。「きぬは白蛇になって、蚕をねずみから守っているに違いない。」そのため、農家では毎年春になると、きぬの姿をした小さな人形を作り、神棚に置いて、秋になると湖に人形を戻していました。


















































