八俣のおろち
やまたのおろち

2024/10/20(日)

あらすじ

むかし、むかし心優しい男がいました。困った人を助け

ないではいられませんでした。

ある日のこと、男は村を出て旅に出ました。小さな村に

着くと、家の前で、若い娘が泣いていました。

「どうしたんですか?」

「私のような若い娘が七人いましたが、八つの頭の大き

な蛇が毎年この村にやって来て、一人ずつさらって行き

ました。私が最後の娘です。明日がその日です。」

「それは大変だ。私が明日退治してやりましょう。まず、酒だるを八つ用意して下さい。そして

家の塀に入口を八つ作って、入口近くにそれぞれ酒だるを置いて下さい。そして、酒だるの酒に

顔が映るように庭の大きな石の上に座って下さい。声を出したり、動いたり、逃げたりしたらい

けません。私が守ってやりますので、心配は要りません。」

男は石の後ろに隠れました。大きな剣(つるぎ)を手に持った男と若い美しい娘は蛇が現れるの

を待ちました。

暗くなり、空も真っ黒になりました。生温かな風が吹き、雨が降り始めました。森の中で何かが

動きました。すると、こちらを見ている十六の赤い目がありました。大蛇はだんだんと近づいて

きました。酒のにおいを嗅ぎ、酒の中に娘の顔を見て、樽の中に八つの頭を入れました。

酒を飲み干し、八つの頭を垂れて、十六の目を閉じました。

「今こそだ。」

男は、剣を持って、蛇の頭の一つに飛び乗りました。そして一つずつ頭を切り落とし、とうとう

全部の頭を切り落とし、大蛇を退治しました。男は、英雄です。

しばらくして、その勇敢な男は、その若い綺麗な娘と結婚しました。その子孫が代々、今に至る

まで日本を治めました。


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