あらすじ
むかし、むかし、お調子者の兄弟が隣に住んでいました。一方はかしこくない兄、もう一方はずるがしこい弟です。兄はお金持ちで立派な家に住んでいましが、弟は貧乏で粗末な家に暮らしていました。
ある日、弟は痩せた老馬を五文で手に入れました。これが全ての持ち金でした。帰り道、弟は銀貨を見つけます。その瞬間、弟の頭にある考えが浮かびました。兄を騙してお金を儲けるチャンスだと。弟は、馬の糞の中に銀貨を隠し、兄を呼びつけました。
「昨日馬を買ったんだ。実は素晴らしい馬なんだよ。今朝、馬の糞の中に銀貨を見つけたんだ。」
兄は驚き、「本当に?見に行こう」と言って馬を見に行きます。兄は糞の中で光る銀貨を見て、弟に騙されていることに気づかず、「すごい馬だな!いくらで売ってくれる?」と言います。
弟は、「この馬は今や俺の宝物だ。手放す気にはなれないよ」と言いますが、兄はお金をどんどんつぎ込みます。ついに兄は五百文で馬を買います。喜んだ兄は、馬に餌をやり、銀貨を待ちます。しかし、いくら待っても糞の中から銀貨は見つかりませんでした。
怒りを込めて弟のところに駆け込み、「お前、あの馬は銀貨を出すって言ったじゃないか!」と叫びます。弟は冷静を装い、「数日待てば大丈夫だ」と言葉を返します。
そうして弟は、普通の鉄釜を持ち出し、「実はこれ、魔法の釜なんだ。何もしなくてもご飯が炊ける」と説明します。兄は興味を持ちますが、弟の言葉を信じるまいとします。しかし、弟がご飯を食べさせると、その美味しさに兄は魅了されます。
ついには兄も「その釜を売ってくれ」と頼むと、弟はまず百文を提示しますが、兄は冗談じゃないと拒否。金額がどんどん上がり、最後には五百文で釜を買います。
家に帰った兄は、釜を使おうとしますが、全くご飯は炊けません。怒りに我を忘れ、弟のところにまた怒鳴り込みます。弟は、今度は魔法の瓢箪を持ち出します。
「この瓢箪に祈ると願いが叶うんだ。」と弟が言うと、兄は瓢箪を欲しがります。そしてまた、金額がどんどん上がり、最終的には五百文で買います。
しかし、瓢箪を使っても何も起こらず、兄は再び弟の家に文句を言いにいきますが、そこには誰もいなく、部屋は乱れ切っています。弟のずる賢さに完全に騙されてしまった兄は、愚かさを痛感することになりました。


















































