あらすじ
むかしむかし、ケチな男が町に住んでいました。彼は妻に生活費を厳しく切り詰めさせ、困っている人を助けることもありませんでした。とうとう妻は愛想を尽かし、家を出て行ってしまいました。それからは、男と二人の息子、太郎と次郎の三人で暮らすことになりました。
ある日、男は所用で出かける際、二人にこう言いました。「留守番を頼むぞ。お前たち、父の部屋の押入れに毒がある。決して近づくなよ、命が危ないからな。」二人は「わかった」と答えましたが、父が出かけると、徐々に気持ちは興味へと変わっていきました。
「父の部屋に入ってみようよ」と太郎。「毒を見たって、こちらには来ないさ」と。その言葉に次郎も同意しました。二人は恐る恐る父の部屋に入ると、見慣れないつぼを見つけました。「これだ!」と太郎は言い、つぼを畳の上に置きました。
「何が入っているんだろう?」と太郎が言うと、次郎は「蓋を開けちゃダメ!」と叫びました。しかし太郎は「大丈夫だよ、心配無用だ」と言い、蓋を開けてしまいます。中には黒っぽい粉がありました。「甘い!これは砂糖だ!」と太郎は興奮し、二人は次々に舐め始めます。まもなくして、つぼの砂糖はなくなってしまいました。
「父さんが知ったら殺されるかもしれない。どうしよう…」と太郎が言いました。彼は急に思いつき、父のかけがえのない掛け軸を引き裂いてしまいました。次郎は驚きながら、「何をするんだ!」と叫びましたが、その声を無視して太郎は続けます。「お前もやれ。ちゃぶ台の茶碗を壊せ!」
次郎は茶碗を庭石に落として壊してしまいました。男が帰ってくると、二人は父の部屋で泣いていました。「どうした?」と父が尋ねると、太郎は「次郎と相撲をしていて、掛け軸を破いてしまった」と涙ながらに言いました。
次郎も「兄さんに投げられて、茶碗をひっくり返してしまったんです」と泣きました。二人は毒を飲んで死ぬことを決めたと告げ、「♪♪毒をひとなめ、死に切れぬ。ほかに打つ手はないものか♪♪」と歌いながら逃げ出しました。男は空っぽの砂糖つぼを一瞥し、息子を追いかけるものの、自分の嘘を責めることはできませんでした。

















































