あらすじ
むかしむかし、きつねとたぬきは、変身して人をだます生き物だと信じられていました。しかし、実は彼らはお互いに楽しみたいと思っていたのです。
ある日、きつねとたぬきはおしゃべりをしていました。仲の良い二匹は、どちらが変身が上手かを話し合います。きつねが言いました。「たぬきさん、君は化けるのが本当に上手だね。僕は君にはかなわないよ。」
たぬきは謙遜して「どういたしまして。きつねさんの方が僕より上手だよ。時々、君の素晴らしい変身に驚いてしまうよ。」と言いました。
そして、きつねが提案します。「じゃあ、化けくらべをしてみようか。」
たぬきは面白そうだと同意しました。きつねは、たぬきがよくお地蔵さんの前で昼ごはんを食べることを思い出しました。
次の日、たぬきは大きな葉っぱに包んだおにぎりを持ってお地蔵さんの前に行きました。おにぎりをお供えし、手を合わせてお祈りします。「きっと良いアイデアが浮かびますように。」
しばらくして頭を上げると、おにぎりが消えていました。「おかしいな、どこに行ったのかな。」とたぬきは考え、周りを探しました。
「まあいいか、もう一つお供えしよう。」またおにぎりをお供えしてお祈りしました。しかし、目を開けるとまた消えていました。
「どうなってるの?」たぬきは不思議に思い、もう一度お供えします。今度は薄目で見ていると、お地蔵さんがにっこり笑っておにぎりを食べ始めました。
「なんだ、きつねさん、君が僕のおにぎりを食べたのか。お見事!僕の負けだ。」とたぬきは認めました。
「さあ、次は君のお手並みを見せてもらおう。」ときつねが言いました。
たぬきは次の日のお昼ごろ、お殿様の行列が通ることを話しました。きつねは、行列が来るのを楽しみに待ちました。
やがて、「下に!下に!」という声が聞こえてきました。お殿様の行列が近づいてきたのです。きつねは興奮して駕籠の前に飛び出しました。
「君の勝ちだ、たぬきさん!行列は完璧だ!」と言った瞬間、周りの侍たちがきつねに気付きました。
「きつねだ!捕まえろ!」侍たちはきつねに飛び掛かり捕まえてしまいました。
「僕だよ、たぬきさん。慌てないで。僕の負けだから。」と言ったものの、侍たちにはその言葉が通じませんでした。本物のお殿様の行列だったのですから。


















































