食わず女房
くわずにょうぼう

2024/10/19(土)

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あらすじ

むかし、ある独り者の男がいました。ある日、男は仲間に言いました。「飯を作って、洗濯をしてくれる妻が欲しい。でも、貧乏で食べるものがない。いっそ何も食べない妻がいいな。」

数日後、男の元に若い娘がやってきました。「私は何も食べません。一緒になってくれませんか。」男は彼女と一緒になりましたが、彼女は朝も昼も夜も、ご飯一粒も食べないのです。しかし、女が来てからというもの、米びつの米や味噌がどんどん減っていきました。男は不思議に思いました。

ある日、「町に出かけてくる」と言い、男は出かけるふりをして、妻が厠に入っている隙に屋根裏に隠れました。覗いてみると、女は米びつから米を、つぼから味噌をたくさん取り出して料理を始めました。

食事が出来上がると、女は髪をとかし始めました。なんと、頭に大きな口が開いていて、彼女は山姥だったのです。女はご飯と味噌汁を次々と口に入れていました。

男はその秘密を知り、女に言いました。「お前は何も食べないと言ったが、正体がわかったぞ。すぐに出て行け。」

女は「わかった。でも、あの大きな風呂が欲しいな。」と言いました。男は「欲しければ、持って行け。」と答えました。女は風呂桶を覗き込み、「虫が入ってる。出してくれない。」と言いました。

男が風呂桶を覗いた瞬間、女は後ろから男を押し込んで蓋をしました。女は山姥に姿を変え、桶を担いで山に急ぎました。

男は桶の中で脱出方法を考えていると、蓋が開いて飛び出し、木の枝に掴まりました。男は脱出に成功し、逃げ出しました。山姥は追いかけてきます。男はやぶに逃げ込みましたが、そこには菖蒲がたくさん生えていました。山姥はその植物が嫌いでした。

「ダメだ。あの草には毒がある。体が溶けてしまう。ここまでだ。」と山姥は言うと、山に戻っていきました。


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