児のそら寝宇治拾遺物語
ちごのそらね

2024/10/18(金)

児のそら寝の画像

あらすじ

むかし、むかし、京都比叡山延暦寺に小さな弟子がおりました。

ある晩、僧たちは何もすることがなかったので、一人の僧がこう提案しました。

「ぼた餅でも作らないか?」

その小さな僧は、みんなが庫裏(くり)でぼた餅を作っている間、

部屋の隅で寝ているふりをしました。ぼた餅を食べたがっていると

思われたくなかったのです。

まもなく、ぼた餅ができたようでした。誰かが起こしてくれると

思っていると、その通りでした。

「おい、坊、起きろ!」

うれしく思いましたが、ぼた餅を食べたかっていると思われたくないので、返事を

しませんでいた。もう一度言われるまで答えないことにしました。

寝たふりをしたままでいると、別の僧が言いました。

「寝かしておけ。ぐっすりだ。」

これを聞いて、戸惑いましたが、もう一回起こしてくれることを願いました。

しばらくすると、みんなが食べているのが聞こえてきました。もう我慢できませんで

した。大声で。

「はい!!」と叫びました。

みんな大笑いです。「宇治拾遺物語」より


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