言葉の戦争
ことばのせんそう

2025/3/26(水)

あらすじ

松倉は広告代理店のエース営業マン。得意の英語で海外クライアントを魅了してきた彼に、ある日突然の非常事態が襲いかかる。欧米との経済摩擦を受けた政府は、英語を敵性語と決め、使用を全面的に禁止するという命令を下したのだ。

プレゼン当日、会議室に集まったクライアントたちは、厳格な規律の中での発表を待っていた。しかし、松倉は絶望と焦燥の狭間に立たされる。長い夜を費やして、彼は英語で作成したプレゼン資料を、急遽日本語に書き換えるという苦渋の作業に挑んだ。紙一重で失敗を免れた資料には、彼自身の汗と情熱が刻まれていた。

そして、いよいよ発表が始まった。松倉は慎重ながらも、情熱を込めた日本語で語り始める。その声は次第に会場の空気を変え、聴衆の心を打つ。だが、クライマックスの瞬間、スクリーン上に突如として一文の英語、『creativity unleashed』が浮かび上がる。誰もが息を呑む中、松倉も一瞬言葉を失った。しかし、彼はその状況を逆手に取り、英語のフレーズを巧みに取り入れてプレゼンを続行する。

プレゼンが終わると、会場は拍手と驚愕の声に包まれた。すると、上司がにっこりと笑いながら告げる――「実は今回の危機は、君の柔軟性と創造力を試すための社内実験だったのだ」。

この衝撃のオチに、松倉は自身の力で本当の『言葉の戦争』を勝ち抜いたことを実感し、新たなプロジェクトのリーダーとして、企業の未来を切り拓く第一歩を踏み出すのだった。


: 50


寓話

物語

関連

© 2025 新解釈物語 | All Rights Reserved.