赤と黒
あかとくろ

2025/3/26(水)

あらすじ

ビルの最上階――時限爆弾が仕掛けられた一室。赤い服に身を包まれた瑠璃は、背中を太いロープで縛られ、逃れる術を探していた。彼女の瞳は、絶望と同時に秘めた決意で輝いている。

一方、薄暗い廊下を黒ずくめの男・影丸は、何度も懐中時計を確認しながら走り続ける。その足取りには、救出への熱意と自身の過去に対する贖罪の念が刻まれていた。彼はかつて犯した罪と向き合うため、赤い女との再会に全てを賭していた。

遂に影丸が部屋の扉を押し開けた瞬間、瑠璃はにっこりと微笑みながら告げた。実は、彼女自身がこの「爆発」劇の構成者であり、縛られていたのは彼女が自ら仕組んだ試練だったのだ。救出劇と思われた追跡は、二人に内在する罪と贖罪を露わにするための儀式に過ぎなかった。

驚愕のオチは、時限爆弾が本来の意味を失った偽装工作であったことにある。作動するはずの装置は、単なる見せかけに過ぎず、時計の針が静かに止むその瞬間、影丸の瞳に涙がこぼれ、瑠璃の慈愛に満ちた笑顔が浮かんだ。こうして、二人は暗い過去を清算し、新たな未来へと歩み出すのだった。


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