あらすじ
貴美男は日本屈指のスクープ写真家として、次々とスキャンダルを追い求めてきた。だが、ある日のこと、いつもは被写体を追いかける自分が、突如として誰かにレンズを向けられているかのような違和感に襲われる。街角、自宅の窓、さらには恋人とのひとときすら、その視線の存在が影を落とす。最初はいたずらかと思ったが、次第にそのレンズはあらゆる場所で現れ、彼の日常は恐怖と疑念に染まっていく。
不安を拭えず、真相を探ろうとした彼は、過去に撮り溜めたスクープ写真の中に、一枚の不思議な写真を発見する。そこには、若かりし頃の自分と共に、意味深なシンボルが映り込んでいた。調査を進めるうちに、彼は自分がかつて秘密結社の一員として参加した儀式――『永遠の視線』と呼ばれる謎の儀式にかかわっていた事実に辿り着く。あの儀式で授かった印が、今もなお彼の背後で蠢いていたのだ。
館で行われた夜の対峙。無数のカメラが宙に浮かぶかのように彼を取り囲み、鏡に映るのは自分自身の姿と、その影。遂に彼は理解する。これまで追い求めてきたスキャンダルやスクープ写真の数々は、実は自らの過去と未来を覆い隠す仮面に過ぎなかったと。すなわち、彼こそが自身の物語の被写体であり、追われ続ける運命そのものだった。
オチは、貴美男が長年逃れようとした『監視』が、実は自らが封じ込めた過去の宿命であり、再び彼に巡り合う宿命だったという事実。彼はカメラを持ち、再び自分に追随する影を確認しながら、運命の皮肉と奇妙な真実を、静かに受け入れるのだった。

















































