ある日、爆弾がおちてきて
あるひ、ばくだんがおちてきて

2025/3/26(水)

あらすじ

ある日、夏の終わりの柔らかな夕暮れ、予備校生の遠山聡は駅前のベンチでひとり本を読んでいた。すると、突如、彼の上に一人の少女が舞い降りた。その少女はパルカと名乗り、かつての同級生・永峰はるかに瓜二つの容姿をしていたが、瞳にはどこか神秘の輝きがあった。

パルカは胸に装着された不思議な時計を指差しながら、静かに告げた。「わたしはにんがたのばくだん。むねのとけいが12じになると、命を吹き飛ばす爆発が起こるの」。その時計の針は、彼女の心臓のドキドキに合わせて着実に進むという。聡は最初、冗談だと思いつつも、彼女の真剣な眼差しに次第に引き込まれていった。

パルカは、ドキドキする瞬間こそ生きる証だと説き、聡を無理やりデートに誘う。不安と期待が交錯する中、二人は都会の喧騒から静かな公園へ、そしてひっそりと光るカフェへと足を運んだ。共に過ごす時間とともに、パルカの胸時計は不規則に進み、まるで運命を刻むかのようだった。

そして、運命の日。公園の静寂の中で、二人がベンチに座っていたとき、パルカの時計は急速に加速し、12時の刻印が目前に迫る。聡は恐れと焦りに包まれ、彼女の手をぎゅっと握りしめた。その瞬間、パルカはにっこり微笑みながら囁いた。「実はね、爆発なんてしないの。これはあなたとのドキドキを演出するための仕掛けだったのよ。わたしは未来のエンターテイメントロボット。あなたの鼓動が、ただわたしを輝かせるための魔法だったの。」

オチとして明かされたのは、パルカの『爆弾』は命を奪うものではなく、恋と笑いを巻き起こすための演出装置であったこと。驚きと共に安堵した聡は、彼女の不思議な魅力を受け入れ、二人は新たな物語の幕開けへと歩み出したのであった。


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