あらすじ
未来は幼い頃から、お寺で聞いた奇妙な伝説を忘れられなかった。あの日、住職から語られた話は、昔ある和尚が自らの顔で面をはずすと、その瞬間に全身が消え、面だけが残されたというものだった。それ以来、村では不可解な現象が報告され、特に子供たちが次々と奇妙な体験をするようになった。
未来の親友アキも例外ではなかった。ある晩、彼は突然、電話口で「私の面がはずれた…耳元で不気味な音がした」と語り、そのまま消息を絶った。アキの失踪は、村に新たな恐怖と不安を呼び起こした。
数日後、未来は自宅の鏡越しに、自分の顔の影がゆっくりと動くのを感じた。不意に、耳元から誰かが面をはずすかのような微かな擦れる音が聞こえてきた。震える心とともに、その音の正体を探る決意を固めた未来は、お寺へと向かった。
お寺の奥深く、薄暗い廊下を進むと、そこに怪しげな男が立っていた。男は無言のまま未来を見つめ、ひそひそと低い声で語りかける。「アキは既に儀式の犠牲となった。面の呪いは次の命を求めておる」と。冷や汗が背中を伝う中、未来は恐怖と混乱に陥る。和尚が体を失い、面だけが残された禁断の儀式の真実と、その呪いが友すらも狙うことを知ったのだ。
突如、男はかすかな笑みを浮かべ、ゆっくりと顔を覆い隠すように手を伸ばした。叫ぼうとするその瞬間、未来の耳元から先ほどと同じ不気味な摩擦音が鳴り響いた。気が付けば、彼自身の顔が徐々に薄れていくかのような感覚に襲われ、体の一部が消えかけていた。
そして最後の瞬間、未来は鏡の中で自身の姿を見た。そこには、空洞となった瞳と、異様に輝く一つの面が映っていた。男の正体が明らかになると、未来は凍りついた。あの怪しげな男こそ、失踪したアキであった。アキは呪いの犠牲となり、人間の姿を捨て、ただ面として未来に警告を発していたのだ。
絶望の淵に立たされた未来は、逃れることなく呪いに飲み込まれていった。儚い命の灯が消えるその時、空虚な声が呟いた。「次は君だ…」悟る間もなく、未来は永遠に彷徨う面として、運命に囚われたのであった。

















































