あらすじ
近未来、嫌煙権が法的に認められ、禁煙運動が急速に全世界へ広がる時代。ヘビースモーカーである小説家・穴井龍之介は、都市での激しい弾圧に抗い、自らの信念を守るため、数人の愛煙家仲間と共に辺里の山奥へと身を隠した。彼らが拠点としたのは、風化した古い山小屋。そこには、タバコの薫りとともに、かつての熱き情熱が今も静かに息づいていた。
しかし、平穏は長くは続かなかった。最新鋭の監視ドローンや嗅覚センサーを駆使した“スモーカー狩り”が、日ごとにその存在感を増し、夜毎に辺りは機械音と仲間の悲鳴に包まれる。絶望と恐怖の中、穴井は遂に決意する―全てを賭けた最後の一服で、体制に抗うと。
ある曇天の夜、追手が迫る中、彼は手作りの焚火台に一本のタバコを灯し、火炎とともに燃え上がるタバコの葉と煙を見つめた。煙は次第に霧と交じり合い、不思議な光を放ちながら山全体に広がっていく。やがて、監視機器はその謎の輝きに混乱し、次々と故障。追っ手の攻撃は思わぬ混乱に突入する。
そして、物語は衝撃的なオチを迎える。実は、この山小屋は古の伝説に語られる『タバコのエッセンス』を宿す聖域であった。そのエッセンスは、政府の統制では計算に入れられていなかった自然の奇跡。穴井の最後の一服は、そのエッセンスを解放し、押し付けられた禁煙弾圧の流れを根底から覆す力となったのだ。命を賭して放ったその煙は、統制の狂気に抗う自由の象徴として、後に英雄譚として語り継がれることとなった。

















































