あらすじ
ナオキは、アメリカ留学を終え、両親に驚きを与えようと故郷へ密かに帰国した。タクシーを降りた彼を迎えたのは、かつての家の面影ではなく、まるで別世界のような深い闇に包まれた空間だった。混乱と不安の中、ナオキは手探りで進むと、まるで潜水艦のハッチのような円形の頑丈な床ドアに触れ、震える手でそれを開けた。そこに広がっていたのは、薄明かりに照らされ浮かぶキッチンテーブルと、遠目には両親のシルエットのような存在。
両親と思われる者たちは、どこか機械的でかみ合わない言葉を発し、ナオキの問いかけに対しても意味不明な返答を繰り返す。苛立ちと恐怖が交錯する中、床が激しく揺れ出し、テーブルの裏から一台の古びた録音機が現れた。録音には、かつて両親が―家族を守るために―禁断の実験に手を染め、現実と幻想の境界をあいまいにしてしまった衝撃の真実が記されていた。
その瞬間、部屋はさらに闇を深め、両親の幻影は消え去ると同時に、壁に自分自身の影が浮かび上がった。やがて、どこからともなく聞こえてきたのは、ナオキ自身の声。自らの内面から溢れる罪悪感と孤独の叫びが、彼に衝撃の啓示を与えた。実は、帰郷したはずの実家は、ナオキの心の闇が具現化した幻想であり、両親の姿も過去の記憶と罪の投影に過ぎなかったのだ。
最終的に、ナオキは自らの過去と向き合い、失われた温もりと罪深い記憶に決別しようとする。しかし、その瞬間、闇は彼を包み込み、彼は自らの意識の迷宮へと吸い込まれていった。果たしてナオキは現実へ戻るのか、それとも永遠にこの「BLACK ROOM」に囚われるのか――その答えは、彼自身の心の中に、深い闇として静かに眠っているのであった。

















































