不倫警察
ふりんけいさつ

2025/3/26(水)

あらすじ

葛木良男は、いつものように朝、愛する妻・陽子にささやかなキスを交わし、穏やかな気持ちで出勤した。オフィスでは、不倫スキャンダルが相次ぎ、政府設置の不倫取締庁が厳しく監視する時代となっていた。その日、突如として同僚が不倫取締法違反の容疑で逮捕され、社内は緊迫の空気に包まれていた。

混乱の中、良男はふと部下の京野鈴香と近くで接触してしまう。すぐに謝罪のメッセージを送ろうとしたところ、誤ってラブラブなスタンプが彼女の携帯に送信され、瞬時に状況は一変する。まもなく、主任・春田剛史率いる不倫取締官が現れ、二人は言葉を発する間もなく連行され、冷たい尋問室へと押し込まれた。

尋問が進む中、碁盤の目のように配置されたルールと厳戒体制の中で、良男はただの偶然と誤送の結果を訴える。しかし、説明の余地はなく、まるで全てが計算されたかのように追及が続いた。絶望の淵に立たされるその時、尋問室の大画面に、なんと陽子の穏やかな顔が映し出される。彼女は静かに口を開き、『あなたは今日の試験に合格したのよ』と告げた。

実は、陽子は政府の不条理な不倫取締制度に抗議する秘密組織の一員であり、内部からこのシステムを操作していたのだ。全ては、忠誠心と真実を試すための仕掛けに過ぎなかった。瞬く間に室内のモニターは消え、不倫取締庁の厳格なシステムは崩壊の兆しを見せ始めた。主任の春田も、最後にほほ笑みながら『世界は常に我々に試練を与えるものだ』と僅かに呟くと、全てが新たな時代への幕開けであるかのように静かに終焉を迎えた。


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