仇を恩で報ずる
あだをおんでほうずる

意味

2024/10/5(土)

怨みのある相手に対して、恩徳を報いること。

あらすじ

不運な運転手

ある田舎町に、いつも不運な目に遭う運転手の山田さんがいました。彼は毎朝、仕事に向かうために車を運転するのですが、赤信号で止まると、後ろから乗っていたおばあさんがやたらとクラクションを鳴らし、前の車が急に止まると横からバイクがすり抜けていく。そんな日常に、山田さんは「今日は何が起こるんだろう」と恐れながらも出発していました。

ある日、山田さんは普段通りに運転していたところ、突如として目の前に現れた猫を避けようとして、近くのバス停に停まっていたおばあさんの傘を引っ掛けてしまいました。おばあさんは怒鳴り声を上げ、周囲の人々も彼を責め立てます。困った山田さんは「ごめんなさい、俺も不運なんだ!」と言い訳するのですが、みんな彼の言葉を笑い飛ばしました。

その夜、山田さんはどうにかおばあさんに謝罪し、彼女の好物である饅頭を買いに行きました。「これで許してくれるかな」と尻込みしながらも、彼は饅頭を手におばあさんの家を訪れました。ところが、出した饅頭におばあさんは目を輝かせてホクホクと喜んだのです。しかし、次の日、買ってきた饅頭が原因でおばあさんが食中毒になったと風評が立ち、町中で彼の名前が広まる羽目に。

結局、山田さんは「仇を恩で報ずる」とはこういうことなのかと実感しました。自分が誰かに謝っても罰が当たる世の中。その後、彼は運転するたびに「次こそはこの世界に仇を返してやる」と心の中で呟くようになったのです。彼の「恩」が「仇」となり、それが面白おかしい伝説を生むことになるとは、誰も想像できませんでした。


関連


寓話

物語

関連

© 2025 新解釈物語 | All Rights Reserved.