あらすじ
相手のない喧嘩の大冒険
ある小さな村に、常に喧嘩をしている二人の男、タロウとジロウが住んでいました。彼らは町の広場で出会うたびに、同じくだらない理由で争い始めました。そんな二人を村人たちは心配し、「彼らは相手がいなければ喧嘩をしないだろう」と言いつつ、見守っていました。
ある日、タロウが広場で自分の好きな野菜の話を始めると、ジロウがその野菜を馬鹿にします。タロウはすぐに反論し、「お前の好きな野菜なんて、虫の餌だ!」と返しました。しかし、その瞬間、村人たちが不在だったことに気づいたタロウはぽかんとし、急に喧嘩をする意味を失ったのです。それでも、彼のプライドは許さず、空を向いて大声で叫びました。「今日は誰もいないから、俺と喧嘩しろ!」
まるで宇宙に向けて叫んでいるかのようなタロウの姿を見て、ジロウは思わず吹き出します。「相手がいないからって、空に向かって叫んで何になるんだ?」それを聞いてタロウはハッとし、ジロウと顔を見合わせて大笑いしました。二人は互いのくだらない喧嘩に無駄さを感じ、自然と険悪な雰囲気は消え去ったのです。
こうして、タロウとジロウは「相手のない喧嘩はできぬ」と悟り、互いに仲良く作物を育て始めました。村はいつしか、彼らの笑い声で溢れかえり、喧嘩の代わりに友情が育まれたのでした。村人たちは、毎日のように二人を見ては「本当の喧嘩は、相手がいないと成立しない」と感心するのでした。









