朝駆けの駄賃
あさがけのだちん

意味

2024/10/5(土)

朝は馬も元気がよく、荷が重くてもあまり苦にしないことから、物事がたやすくできるたとえ。

あらすじ

朝駆けの駄賃

昔々、小さな村に、朝早くから働くことを自慢にする農夫がいました。彼の名は田村。田村は日が昇る前に起き、太陽が顔を出す頃にはすでに作業を始めていました。村の人たちは彼を「朝駆けの田村」と呼び、彼の働きぶりを尊敬していました。田村は言いました。「朝のうちは、誰よりも元気だ。だから、物事は楽に進むんだ!」

ところが、田村の良き働きに嫉妬した隣人の半田は、彼にある相談を持ちかけました。「田村さん、朝のうちに運び方を変えれば、もっと効率的になるかもしれませんよ。」それを聞いた田村は、「それは君の考えだけだ。朝は運ぶのも楽だし、無駄なことを考えるより、素直に働くべきだ」と一蹴しました。

村の人々は、田村の朝の労働を見て羨ましがる一方で、彼が他人のアドバイスを無視する姿勢に違和感を覚え始めました。それを見た半田は、今度は田村を村の集会に呼び出しました。「みんな、田村は朝のうちは元気だけど、実はそれ周りに迷惑をかけていることに気づいていないのです。朝駆けの駄賃を気にするあまり、自分の視野を狭めているのでは?」

その話を聞いた村人たちは、田村に真実を伝えました。「確かに、田村さんの働きぶりは素晴らしい。しかし、朝早くから働くことが全てではない。柔軟な考えを持つことも大切にしなければ。」田村はしばらく考え込んだ後、次第にその言葉が心に響き始めました。結局、彼は半田が提案した新しい運び方を試し、村の農業がより効率的に回るようになったのです。朝の元気さだけではなく、周囲の声に耳を傾けることの大切さを学び、田村は村全体の尊敬を集める真の農夫になりました。


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