鬼に瘤を取られる
おににこぶをとられる

意味

2024/10/5(土)

一見損害を受けたようでいて、実はかえって利益になることのたとえ。大きなこぶのある翁が、鬼の酒盛りに出ていっしょに踊り、次に来る約束の代わりに鬼にこぶを取られた「こぶとりじいさん」の昔語にもとづくもの。

あらすじ

鬼に瘤を取られた村

昔々、山あいの静かな村に「こぶじいさん」と呼ばれる翁が住んでいました。彼は大きなこぶを背負いながらも、村人たちに愛されている優しい翁でした。ある年、村に大干ばつが襲い、作物は枯れ、村人たちは苦しい生活を余儀なくされていました。翁は心を痛め、村人たちを助ける方法を見つけようと奮闘しました。

ある日、翁は山のてっぺんで鬼たちの酒盛りの噂を耳にしました。「鬼にこぶを捧げれば、豊かさをもたらしてくれるかもしれない」と思った翁は、勇気を出して鬼の宴に向かいました。彼はその提案を鬼たちに持ちかけました。「私のこのこぶをあなたたちに奉げます。その代わり、村に豊穣をもたらしてほしい」と。

鬼たちはその提案に大笑いしましたが、こぶじいさんの真剣な眼差しに心を動かされ、彼のこぶを取ることにしました。宴の後、鬼たちは翁に感謝し、村に雨を降らせて作物を育てる力を授けてくれました。翁は痛みを伴う思いでこぶを失いましたが、その瞬間、周囲が美しい光に包まれ、鼓動のような大地の声が響き渡りました。

村に豊作が訪れ、村人たちは大歓声を上げました。翁は自分のこぶが村に恩恵をもたらした事実に気づきました。「鬼に瘤を取られる」ということわざの意味を理解し、彼は幸せな微笑みを浮かべました。彼の犠牲が村に豊かさをもたらしたのです。翁は、益を得た村人たちとともに幸せに暮らし続けました。


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