あらすじ
秋葉山から火事
春野町の小さな村に、タロウという男が住んでいました。タロウは若い頃から火事には特に気を使っており、「秋葉山」の火難よけの神様にはいつも感謝の祈りを捧げていました。村人たちはそんな彼を見て、「タロウの言うことは絶対だ!」と信じていました。
ところがある日、タロウは友達のハナと一緒に秋葉山を登ることになりました。山の中腹に差し掛かると、タロウが「火事には気をつけないと!」と大声で言った瞬間、彼のポケットからこっそりと忍ばせていたお菓子の包装紙が風に飛ばされ、近くの木に引っかかってしまったのです。ハナはそれを見て大笑いしながら「さすが、秋葉山から火事を出す男だね!」とからかいました。
そのとき、火が出ることはなかったものの、タロウは自分自身の言葉に思わず赤面。周囲には火難よけの神様を信じる人々しかいないのに、自分が恥をかいたのだと気づきました。タロウはハナに「俺は火事だけじゃなく、ちょっとした食べ物のゴミにも気を付けなきゃだな」と反省し、二人でしっかりとゴミを拾いながら下山しました。
その日から、タロウは村中で「秋葉山の火事犯」として密かに噂になりましたが、彼はそれを逆手に取って村人たちと楽しく火事やゴミについての教訓を語り合うようになりました。タロウの言葉は人々の心に響き、面白おかしい話が広がるうちに村全体がより清潔になり、火事から守られる場所へと変わっていったのでした。









