あらすじ
暴を以て暴に易う
ある小さな町には、「南暴町」と呼ばれる場所があった。この町の人々は、誰かが不正を働けば、「罰を与えなければ!」と声を揃えて叫ぶのが常だった。ところが、彼らが選んだ罰とは、まさに暴力そのものであった。たとえば、隣人がうるさい音楽を流せば、驚くべきことに、その家の窓が壊されることが日常茶飯事になっていた。
ある日、町に新しい住人がやってきた。その名は太郎。太郎は今回の町に引っ越す際、「暴力なんて与えられたものではない」と信じていた。そんな彼だったが、数日後に隣人が花壇を踏み荒らした。町の住人たちは彼に対し「早く復讐しなければ!」と煽り立てる。しかし、太郎は冷静に「それは解決にならない」と断り続けた。
次第に怒りを募らせる住人たち。とうとう、彼らは自分たちの暴力的な習慣の象徴とも言える「復讐大会」を開催することにした。参加者は、花壇で花を摘んだ太郎の隣人に対して、彼を囲んでリンチをする計画を立てた。太郎はすぐさま、「それはやりすぎだ」と声を上げたが、もはや誰も聞く耳を持たなかった。
やがて大会の日が訪れ、暴力に満ちた祭りが始まった。しかし、祭りのさなか、誰もが相手の暴力に反撃し、生き残りをかけた戦いが繰り広げられた。太郎は一瞬立ち尽くしていたが、やがて彼も参加し、結局町全体が暴力の渦に巻き込まれてしまった。その後、南暴町は歴史に名を刻むことになった。「暴を以て暴に易う」とは、結局のところ、すべてが無駄であることを示していたのだ。


