鰐の空涙
わにのそらなみだ

意味

2024/10/5(土)

嘘泣きのこと。

あらすじ

不思議な鰐の涙

昔々、深い森の奥に不思議な湖がありました。湖には一匹の大きな鰐が住んでいました。この鰐は見た目は恐ろしいのですが、実はとても優しい心を持っていました。しかし、彼には大きな秘密がありました。それは、時折、彼が涙を流すことがあったのです。その涙は、周囲の人々を惹きつけてやまない、不思議な光を放っていました。

ある日、村の子供たちが湖のほとりで遊んでいると、鰐が現れました。子供たちはその姿を見て驚き、恐れをなして逃げ出しました。しかし、その中の一人、ちょっと口の達者な男の子、タクミは勇気を振り絞って鰐に近づきました。「あなたは本当に怖いの?」とタクミは尋ねます。鰐は何も答えず、ただ悲しげに目を閉じ、涙を流しました。

タクミはその涙を見て感じました。彼の泣き声はまるで空虚なもので、何か本当の悲しみを隠しているように思えたのです。「あなたは、誰かを思って泣いているの?」とタクミは訊ねました。すると、鰐は初めて口を開き、自分が孤独であること、友達が欲しいことを語り始めました。しかし、その言葉の裏には、他者には決して全貌を見せない“泣き”の本質が隠されていました。

タクミは頷き、鰐に友達になろうと提案しました。最初は驚いた鰐でしたが、次第にその心が温かくなり、彼の涙は本物の友情の証へと変わっていきました。二人は不思議な友情を育み、山や川を越えて様々な冒険を共にしました。鰐はもう虚構の涙を流すことなく、真実の感情で笑顔を見せるようになりました。それは、彼が初めて感じる、本当の友達との絆だったのです。


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