影もないのに犬は吠えぬ
かげもないのにいぬはほえぬ

意味

2024/10/5(土)

まったく根拠がなければうわさは立たないということ。

あらすじ

影と犬の物語

昔々、静かな村に「影の村」と呼ばれるところがありました。この村では、誰もが影を持たない不思議な存在として知られていました。村人たちは、影がないことを幸運だと考え、不思議な様子を楽しんでいました。しかし、村の外から訪れる人々は、影のない村に驚き、さまざまな噂を広めました。「影の村には、影を持つ犬がいる」と。村人たちはその噂を聞くと、首をかしげました。なぜなら、影のない村に犬も同じように影を持たないからです。

ある日、村の広場で不思議な声が響きました。「ワンワン!」と吠える犬の声。しかし、周りには犬の姿は見当たりません。村人たちは驚き、あちこち探し回りましたが、犬は見つかりません。興味を持った村の少年、太郎は、声の主を探し続けました。村の端にある古い神社へ足を運ぶと、そこに一匹の大きな犬が座っていました。犬は村人の影のない姿を不思議そうに見つめていました。

「君は影を持たないのに、なぜ吠えるの?」太郎が尋ねると、犬はゆっくりと口を開きました。「私の吠えは、君たちの影が持つ秘密を知っているからだ。影がないことの意味を、君たちはまだ理解していない。」犬がそう言うと、周囲の空気が温かくなり、影の見えない村の不思議な様子が少しずつ明らかになっていきました。

その日から、村人たちは影を持たないことの意味を考えるようになりました。そして、噂を語っていたのはただの影のなさではなく、お互いの心の中にある思いだったのです。「影もないのに犬は吠えぬ」ということわざの真意を知った彼らは、影の村が持っていた本当の幸運に気づくことができたのでした。村は再び静けさを取り戻し、村人たちはそれぞれの心の影を見ることができるようになりました。


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