借りる時の地蔵顔済す時の閻魔顔
かりるときのじぞうがおなすときのえんまがお

意味

2024/10/5(土)

金を惜りる時は、地蔵さまのようなにこにこ顔をするが、いざ返す時になると、閻魔さまのような不機嫌な恐い顔になるという、人情の機微をうがったことば。

あらすじ

借りた金のその後

ある町に住む男、太郎は金にがめつく、貯金が全てだと思って生きていた。彼は町の誰よりも倹約家で、虫の息のように生きていたが、ある日、急な病気で入院することになった。医者からは、高額な手術を受ける必要があると告げられた。太郎は困り果て、仕方なく友人の次郎に頼むことにした。

「お願いだ、次郎! なんとか10万円貸してくれないか?」と、太郎はにこやかにお願いした。次郎はいつも親切だったが、太郎の金に対する執着を知っていたため、少し困惑した。だが、友人の頼みを断れない次郎は、渋々貸してくれることになった。太郎はまるで地蔵のように顔をほころばせ、感謝の言葉を連発した。

手術が無事に終わったは良いものの、太郎はその後も次郎に返す約束をことごとく延期していた。借りた金のことをすっかり忘れたかのような生活を送り、まるで閻魔の怒りを引き起こすかのような顔をしていた。次郎は次第に不満を募らせ、ある日、遂に太郎を呼び出した。「おい、太郎。そろそろ金返してくれよ」と真剣な表情で言ってみた。

太郎はその瞬間、まさに閻魔大王の如くシリアスな顔を作り、言い放った。「いざ返すとなると、いつもそんなことを言うよな。お前もさ、借りている間はそれを楽しみにしていたんじゃないのか?」次郎は驚いた。彼にとって、友人のはずの太郎がここまで変わってしまったことに、ただ驚愕するばかりだった。そう、大切なのは金銭だけではないことを、この借金騒動は教えてくれたのだった。


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