あらすじ
蛇出没注意!村の不安
昔々、山奥の小さな村に住む人々は、ある日、不吉な噂を耳にした。「山の神が怒って、蛇が村に現れるかもしれない」と。村の広場に集まった村人たちは、手を取り合って協力し、蛇を追い払うための準備を始めた。花を飾り、笛を吹く準備をしたが、皆の心には不安が渦巻いていた。
村では日を追うごとに緊張が高まり、村人たちは夜も眠れず、ますます不安になっていった。そんなある晩、村の若者、太郎は我慢できずに「蛇が来るって言っても、ただの噂じゃないか」と声をあげた。しかし同時に、彼もどこかで蛇が本当に現れることを恐れていた。結局、村人たちは夜通し見張りを続け、蛇の出現を待つことになった。
数日後、村には何も起きなかった。太郎は「これじゃただの無駄足だったな。まるで蚊も出ぬ不安なんだから」と苦笑いしながら言った。村人たちはそんな彼に同意し、疲れきって仕事に戻ることにした。結局、あれだけ騒いだのに、蛇は姿を現すどころか、村には静けさが戻った。
村人たちは思わず笑い合い、この出来事を「蛇が出そうで蚊も出ぬ」として後々まで語り継ぐことになった。それは、不安を煽ることの愚かさ、そして、実際には大したことが起こらないことが多いという教訓として、村の大切なことわざとして刻まれたのだった。









