時の用には鼻を削げ
ときのようにははなをそげ

意味

2024/10/5(土)

急を要する事態に立ち至ったら鼻を削ぎ落とすようなことまでやってしまうということで、危急の際には手段を選んではいられないというたとえ。

あらすじ

時の用には鼻を削げ

ある静かな町の小さな酒場に、一風変わった常連客がいた。その名は田中。彼はいつも鼻を触りながら、酒を飲んでは周囲の人々に自慢話をしていた。特に目を引くのは、彼が若かりし頃、街の喧嘩で鼻を骨折したという話だった。「あのときは命がけだった。だから、僕の鼻は戦士なんだ!」と自負していた。

ある晩、酒場に恐ろしいニュースが飛び込んできた。町の中心にある銀行が強盗に襲われ、多くの人が人質に取られているというのだ。田中はこの危機的事態に、酒を飲み続ける気にはなれなかった。彼は自分の「戦士の鼻」を誇示するためかどうか、急に立ち上がり、「俺が行ってやる!」と叫んだ。周りの人々は驚き、止めることすらできなかった。

田中はバカなことを考えつく。彼は自分の鼻を削ぎ取ることで強盗に立ち向かい、恐ろしく見せて人質を救おうと決意した。彼は近くにあった刀を持ち出し、鏡の前に立つ。「これであの野郎たちを驚かせてやる!」と笑いながら、思い切って鼻をひと削ぎした。血が流れてきたが、酒の酔いとともにその痛みを忘れ、彼は銀行へと急いだ。

さすがに強盗たちは田中の姿を見て唖然とする。この鼻のない男が突入する姿はまさに異様だった。田中は「俺はお前らの悪夢だ!」と吠えたが、彼の威勢の良さとは裏腹に、元々の主張はただの酔っ払いの戯言だった。最終的に、警察がリアルな英雄たちによって強盗を捕まえ、無事に人質たちが解放される。田中は無事に帰ることができたが、その後彼の名は町中で「鼻のない勇者」として知られるようになり、人々の笑いのネタにされる運命となった。


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