あらすじ
毒を以て毒を制す
ある町に「ヘビ屋」と呼ばれる奇妙な商人が住んでいました。彼は特異な商材を扱っており、そこには数種類の毒を秘めた製品が並んでいました。彼の店には、毒のある植物や毒物が詰め込まれた瓶がぎっしりと並び、町の人々はその危険さから近づくことを避けていました。しかし、彼には一つの才能がありました。それは、町の変わり者たちを惹きつけてやまないことでした。
ある日、町で害虫の大発生が発生しました。人々は焦り、農作物が食い荒らされるのを防ごうと、手をこまねいていました。そこで、ヘビ屋が商談の場に立ちました。「お金はいらない。代わりに、私の毒を使ってこの害虫を駆除しましょう」と言い放ったのです。町の人々は驚きましたが、他に手段がないと承諾しました。
ヘビ屋は自らの毒を使っての虫駆除を許可し、町中に毒の霧を放ちました。すると、毒の影響で虫は死滅しましたが、その影響はそれだけでは済みませんでした。農作物を守るはずが、農作物も次々に萎れ、さらには人々もその毒にやられていったのです。「毒を以て毒を制す」という言葉通り、ヘビ屋は自らの毒を使って敵を排除したものの、最後には自分自身で町を壊す結果となったのでした。
結局、町にはヘビ屋だけが残りました。彼は静かに店を片付けながら、「世の中には時々、正しい選択が間違った結果をもたらすものだ」と呟きました。苦しむ町を見つめながら、笑ってしまったのです。やがて彼はひとりぼっちの町で、静かに自らの毒を飲み干すことになるのでした。



