あらすじ
負薪の憂い
ある村に、薪を背負って山から帰るおじいさんがいました。おじいさんの名は、九十郎。彼は毎日、村のために木を切り、薪を集めていました。しかし、ある日、薪を背負ったまま転んでしまい、腰を痛めてしまいました。痛みをこらえながらも、おじいさんはこう思いました。「これも村のためだ、負薪の憂いだ。」
おじいさんは腰を痛めたまま、無理をして薪を運び続けました。しかし、村人たちはその姿を見て心配しました。「おじいさん、無理をしないで!」と叫んでも、おじいさんは「まだまだできる、村のために!」と答えるばかり。それを見て村の子供たちは、おじいさんのことを「薪背負いのおじいちゃん」と呼ぶようになりました。
ある晩、子供たちはおじいさんの家の前で集まり、彼を助けるための特訓を始めました。薪を持ち上げるコンテストや、バランスを取るゲームで、おじいさんにちょっとした運動をしてもらおうと考えたのです。けれども、九十郎は「これは村のためだけど、自分は大丈夫だ!」と、病気を気にせず参加してしまいます。子供たちは笑顔でおじいさんを囲んで、自分たちの思いを伝えました。「おじいちゃん、僕たちが手伝うよ!」
数日後、九十郎はついに子供たちと一緒に薪を運ぶことにしました。すると、まったく思わぬことが起こりました。子供たちが手伝ったせいで、おじいさんの腰の痛みはいつの間にか和らいでいたのです。「負薪の憂い」を背負うどころか、子供たちの助けによって元気を取り戻した九十郎。今や、彼は「薪背負いのおじいちゃん」から「村の宝物」と呼ばれるようになったのでした。村人たちも、その絆の大切さに気づいたのでした。



