あらすじ
飛ぶ鳥も跡を見よ
ある日、小さな村に住む二人の若者、タケルとユウジが、町の端にある古びた廃屋の探検に出かけることにした。彼らは噂話を耳にした。廃屋には悪さを働いた者の魂が彷徨っているというのだ。タケルは興味津々で、ユウジは半信半疑でついて行くことにした。
廃屋に着くと、ドアは軋み声をあげて開いた。その中は埃だらけで、薄暗いランプの光が壁に不気味な影を落としていた。タケルは「こんなところで何が起こると思う?」と期待に胸を膨らませて言った。ユウジは「むしろ、何が起きても不思議じゃないけどね」と返した。二人はお互いに、悪いことをしたら後で後悔しそうだという不安を感じながらも、中に入っていった。
探索が進むにつれて、奇妙な音や視線を感じ始めたタケルは、すぐに感情が高まり、「これでも食らえ!」と叫んで、古い家具を投げつけた。その瞬間、物が崩れ落ち、土埃が舞い上がった。そして、突然薄暗い空間から声が聞こえた。「飛んでいった鳥は、跡を見よ」と。二人は凍りつき、その言葉を耳にした瞬間、次に何が起こるかを理解した。
彼らは急いで廃屋を後にしたが、なぜか振り返ることができなかった。タケルは「後悔するなら、せめてつまらないことをして帰ろう」と口にした。その後、村に戻った二人は、怪奇現象について笑い話にするが、誰も彼らが見た本当の光景には触れなかった。そして村から離れた場所で、心の中に暗い影を抱えたまま、彼らは知っていた。飛ぶ鳥である自分たちも、跡を見ない限り、後悔の影に飲まれる運命だったことを。



