焼け野の雉夜の鶴
やけののきぎすよるのつる

意味

2024/10/5(土)

子を思う親の情愛が極めて深いことをいうたとえ。雉は巣のある野原を焼かれると、わが身を捨てて火の中に戻ってわが子を救おうとし、巣ごもる鶴は霜の降りる夜は、自分の翼で子を覆って温めるといわれる。

あらすじ

焼け野の雉、夜の鶴

昔々、ある村にケンとリナという二匹の親鳥が住んでいました。ケンは雉、リナは鶴で、二羽はそれぞれの子供を懸命に育てていました。村には悪名高い火事魔がいて、彼が好むのは人々の幸せや安心を奪うこと。そんなある日、彼が村の野原に火を放ち、村人たちは恐怖におののきました。

ケンは、焼けた野原の中で自分の雛たちが無事かどうかを心配していました。まさに「焼け野の雉」の心境です。彼は一瞬ためらいましたが、愛する雛たちのために自らを犠牲にしてでも戻る決意をしました。「どうなっても構わない、あの子たちを守るためなら!」と叫びながら、炎の中へ飛び込んでいきました。

一方、リナは「夜の鶴」としての知恵を使うことにしました。彼女は冷え込む夜に、自分の翼を広げ、雛たちを優しく包み込みました。「お前たち、寒くないか。お母さんの羽根の下にいれば安心だよ」と、彼女は無言で愛情を注ぎました。周囲の危険をしっかりと見守りながら、彼女の心には不安はありませんでした。

しかし、火事魔はどこにでも存在するもので、どちらの親が子を守れるのかという点で、村人たちの悪戯心を掻き立てました。「焼けてまで子を救う雉」か、「冷静に待つ夜の鶴」か、この選択を村人たちは間違って評価し始めるのです。「本当に子を思うなら、火の中に飛び込むべきだ!」と叫ぶ者たち。ケンは辛くも雛たちを救い、リナは知恵で守っていましたが、どちらが本物の「親」なのかは分からず、ただ子のために尽くす毎日が続いていったのでした。


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