あらすじ
見ぬは極楽、知らぬは仏
ある町に、ジョンという男が住んでいた。彼は仕事一筋で、毎日同じルーチンを繰り返していた。町の人々は彼を「無感情のロボット」と呼び、少しだけ距離を置いていた。しかし、ジョンは気にすることなく、無表情で過ごすことに満足していた。彼にとって、見ないことが最高の幸せだったからだ。
ある日、町に奇妙な風邪が流行り始めた。感染すると、人々は突然、想像以上の不快な現実に直面することになった。見たくないもの、知らないことが次々と目の前に現れ、町の住人たちは恐怖と混乱に包まれた。だが、ジョンは不運な偶然からこの風邪にかからず、そのまま平穏無事に日々を過ごした。「見ぬは極楽」と心の中で唱えながら、彼は自分の目を閉じて現実を無視していた。
その後、町では恐ろしい噂が広まった。魂を吸い取る闇の生物が現れ、人々を次々と雲の中にさらっていくというのだ。人々は必死に助けを求めたが、ジョンだけは気にせずにすっかり平穏な生活を続けていた。「知らぬは仏」となり、彼は周囲の異常事態を完全にシカトすることで、心の平安を手に入れていた。
ついに、町の住人たちは幽霊のように薄れ、ジョンはついに一人きりになった。しかし、彼は自分だけが生き残ったと満足し、「見ぬは極楽、知らぬは仏」の教えを胸に、静かに自室で茶をすすった。周囲には不気味な静けさが広がっていたが、ジョンの心は反対にとても穏やかだった。彼は幸せだと思っていた。そして、知らぬが仏の自己満足が、彼の孤独な人生を彩った。

