あらすじ
田作る道は農に問え
ある日、小さな村に新しくやってきた男がいた。彼の名前は井上。井上は都会から田舎に引っ越してきたばかりで、農業を始めるつもりだった。しかし、彼は農業の知識が全くなく、どう始めればいいのか分からなかった。
井上は村で一番の農夫、佐藤さんに相談しようと決めた。「田作りの道は専門家に問え」と心の中で呟きながら、彼は佐藤さんの家を訪れた。佐藤さんは腰に手を当て、井上の話を真剣に聞いてくれたが、やがて彼の顔が微笑みに変わった。「君には面白いアイデアがある。うちのここの土地を使って、試をしてみるといいよ!」
嬉しくてたまらない井上は、早速土地を借りて種を撒いた。しかし、いざ作物が育ち始めると、雑草や虫たちが彼の作業を妨害した。彼は再度佐藤さんに助けを求めるが、佐藤さんは「やっぱり、農業は一朝一夕にはいかんよ。実験を続けよう」と笑いながら言った。井上は数ヶ月後、すっかり疲れ果て、となりの耕作地から盗んだという噂まで立つ始末だ。
とうとう収穫の日がやってきた。井上が育てた作物はなんと、ぬかるまった泥と雑草の中から出てきた、“奇跡のトマト”だった。それを見た村人たちは大笑いした。しかし、井上は自分の作物を持って市に出かけ、そのトマトを高値で売りさばいた。結局、彼は名声を得て、村を追い出された。それ以来、見る影も無い井上だが、いまだにどこかで“農業詐欺師”として名を馳せているという。





