搗いた餅より心持ち
ついたもちよりこころもち

意味

2024/10/5(土)

物をもらったことよりも、それをしてくれた気持ちのほうがうれしいとうこと。

あらすじ

心持ちの重さ

ある日、町の食堂で「心持ち」特製の餅が登場した。その餅は、客が頼むたびに、食堂の主人が心を込めてつくることが売りだった。しかし、日が経つにつれ、食堂の常連客たちはこの餅に飽きてしまった。そこで、主人は画期的なアイデアを思いつく。「心持ち」を直に伝えるために、特製の餅にはのり・醤油・わさびを進呈し、客自身で自分の心持ちを表現できるようにした。

しかし、独自のスタイルを突き詰めるあまり、主人は過剰な量のわさびをトッピングすることを始めた。そのため客は、餅を一口食べただけで涙を流し、鼻水を垂らしてしまうことに。まるで「心持ち」の重さを実感するかのようだった。食堂の客は、最初はその独特な体験を楽しんでいたが、次第に怒りの感情を抑えきれなくなり、食堂の外で待ち受けるようになった。

ある日、主人は待っていた常連客に「心持ちの詰まった餅」を一口食べさせるため、外まで出てきた。客は、苦しみながら笑顔を作り出すことができたものの、その顔は完全に引きつっていた。「搗いた餅より心持ち」と言ってくれるはずだと期待し、主人は調子づいてしまった。「どうでしょう、ご感想は?」と問い掛けると、客は無言でわさびで真っ赤になった舌を見せつけた。

結局、この食堂は「心持ち」のあまりの重さで、オープンからわずか数ヶ月で閉店を余儀なくされた。しかし、主人は心の中でひとつの真実を悟った。「搗いた餅より心持ち」とは、一歩間違えると「餅が喉に詰まる」とも取れるのだ。こうして、町の人々は心持ちの大切さを改めて考え直し、次回からは「心」を過剰に使わないようにすることを誓ったのであった。


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