あらすじ
風刺的な物語「得意の落とし穴」
ある小さな村に、絵が得意な若者、太郎がいました。村人たちは彼の絵の技術に非常に感心し、太郎は村の自慢でした。自分の才能に自信を持った太郎は、「俺は絵を描くのが得意だから、もう誰にも負けることはない」と思い込み始めます。
太郎は自信過剰になり、日々の練習を怠るようになりました。彼は自分の腕前を過信し、かつてのように時間をかけて絵を描くことをしなくなります。村の祭りに向けて、大きな絵を描くことになった太郎は「これくらいのことは余裕だ」と、準備を怠ってしまうのです。
祭りの日、太郎は急いで描き始めましたが、彼の腕前を見くびった結果、大雑把な仕上がりになってしまいました。村人たちは期待していたのに、何とも情けない絵が出来上がってしまい、失望の声が上がります。太郎はその瞬間、自分の過信が招いた失敗に気づくのでした。
この出来事から、村の人々は「得手に鼻突く」ということわざを口にするようになり、太郎もまた、自信を持つことの危うさを学ぶことになりました。彼は再び謙虚に、真摯に練習を重ね、いつかは本当に皆に愛される絵を描くことを誓ったのです。


