寝ていて転んだ例はない
ねていてころんだためしはない

意味

2024/10/5(土)

余計なことさえしなければ失敗することはないというたとえ。

あらすじ

鬼の寝巻き

ある村に、いつも無気力で怠け者の男が住んでいました。彼の名前は田中、村の誰からも期待されていない男でした。田中は昼夜問わず寝てばかりで、働くことをはなから拒んでいました。村人たちは「寝ていて転んだ例はない」と笑って、彼のことを諦めていたのです。

ある日、田中はふと目を覚ましました。いつもと違う、耳に残る不穏な音が聞こえてきたのです。目をこすりながら周りを見渡すと、村の広場で人々が慌ただしく動いていました。どうやら、村の広場に怪物が現れたらしい。恐ろしさのあまり、村人たちは逃げ惑っていました。

田中は思いました。「ここで起きていたら、確実にこの怪物に襲われるはずだ。寝ているのが一番安全だ」と。安心して再び眠りにつくと、おかしな夢を見ました。夢の中で彼は怪物に食べられ、そしてその腹の中で浮かんでいる自分を見つけたのです。「転んだ例がないなら、これは夢だから大丈夫だろう」とほくそ笑みました。

目が覚めると、村は静まり返っていました。どうやら村人たちは、勇敢な者たちによって怪物を退治したらしい。しかし、田中は寝ている間に何もせずとも命を守ったことに妙な満足感を覚えました。村人たちが田中に勇気を見習えと言ってきたとき、彼はニヤリと笑い「寝ていて転んだことはない」と呟いたのです。結局、彼の怠惰こそが天才的な生存術だったのかもしれません。


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