あらすじ
頂門の一針
ある小さな村に住むおじいさん、山田さんは村一番の針灸師として知られていた。彼の治療法は独特で、厳しい言葉を使いながらも、的確な治療を施すことで評判だった。彼が打つ針は痛みを伴うが、その後の効果は抜群で、村人たちは彼を絶大に信頼していた。
しかし、ある日、新しく転校してきた少年、太郎はその評判を疑っていた。兄や姉から「おじいさんの針は痛いらしいけど、効くんだ」と聞かされていたが、実際に経験するまでは信用できなかった。そこで、ある晩、彼はこっそりと山田さんの元へ足を運んだ。
山田さんは太郎を見て、ニヤリと笑った。「お前、痛みを恐れるか? それとも、真の健康を得たいか?」太郎は決意し、治療を受けることにした。その瞬間、山田さんは言った。「頂門の一針、まずはお前の心を打つぞ!」太郎は覚悟を決めて針を受けたが、思わず叫んでしまった。
ところが、その痛みは徐々に消えていき、彼の体は軽くなる感覚を味わった。治療の後、太郎はすっかりリラックスし、自分がいかに無駄な恐れを抱えていたかを実感した。翌日、村の仲間たちにその体験を話すと、皆が山田さんに診てもらうことに決めた。こうして、頂門の一針は村全体の心と体を救う象徴となり、太郎は自らも針灸師を目指すことに決めたのだった。
