あらすじ
涙の街と犬のおじさん
昔々、ある小さな村に「モスクワ」と名付けられた街がありました。この街には、何でもお見通しの犬のおじさん、ボリスが住んでいました。彼は、村人たちがどんなに涙を流しても、優しさを持って接することはなく、どんな理由があろうとも「モスクワは涙を信じない」と決め込んでいました。
ある日、村に住む若い女性リリカが、大切な家族のペットである猫が行方不明になってしまったと泣きながら訪れました。彼女はボリスに助けを求めましたが、ボリスは冷たく言い放ちました。「泣いても何も変わらない、お前の猫は自分の意思で消えたのだ。」リリカは絶望のあまり、さらに涙を流しましたが、ボリスは彼女に背を向けてしまいました。
しかし、リリカは諦めませんでした。彼女は犬たちと一緒に街中を探し回り、「猫探し大会」を開催したのです。それを聞きつけた村の人々も次々と参加し、リリカの情熱が村を一つにしました。ボリスはその様子を見て驚きました。「こんなに多くの人々が集まるなんて、涙だけではなく、行動が大切なのかもしれない」と思い始めました。
ついに、猫は見つかりました。みんなが喜ぶ中、ボリスも初めて人を信じる気持ちを思い出しました。「モスクワは涙を信じない」と言っていた自分が、おかしなことをしていたのだと気づいたのです。その日から、ボリスは村人たちの涙だけでなく、その涙の背後にある情熱と行動を大切にすることを誓いました。村は笑顔で満ちあふれ、ボリスも心から祝福するようになりました。

