銭あれば木仏も面を返す
ぜにあればきぶつもつらをかえす

意味

2024/10/5(土)

木仏のように感情が冷ややかな者でも、金持ちには顔を向けるという意で、金の力の前にはなびかぬ者はないことのたとえ。

あらすじ

銭あれば木仏も面を返す

昔々、小さな村に「金太郎」と呼ばれる男が住んでいました。彼は商才に恵まれ、毎日忙しく働いていました。村の人々は、金太郎の商売繁盛を羨ましく思っていましたが、金太郎はいつも冷たい木仏のような態度でした。誰がどれだけ困っているかには興味を持たず、ただお金を稼ぐことだけに夢中になっていました。

ある日、村の広場で大きなお祭りが開かれました。皆は楽しい時間を過ごし、笑い声が響き渡る中、金太郎はお金を稼ぐために高く値段をつけた露店を出しました。たくさんのお客が集まりましたが、金太郎の冷たい態度には誰も懐かず、お店は最初のうちは賑わっていたものの、次第に閑古鳥が鳴くようになってしまいました。

その時、村の賢者にあたるおばあさんが金太郎の店の前に立ち止まりました。おばあさんはにこにこしながら、「金太郎君、ちょっと顔をあげて、みんなとお祭りを楽しみなさい」と言いました。金太郎はむっとして、「お金がない人たちなんか、相手にする必要はない」と言い放ちました。すると、おばあさんは不敵に笑いながら、「そうかもしれないが、銭あれば木仏も面を返す。お金は大切だが、お互いの笑顔も豊かさの一部だ」と言いました。

その言葉に金太郎は考えさせられました。彼は、自分が木仏のように冷たい態度でいることが、結局は自分の商売にも悪影響を与えていると気づきました。慌てて笑顔を作り、客たちに優しく接し始めると、驚くことに次々とお客が戻ってきました。お金がなければ訪れなかった人も、金太郎の変わった態度に引き寄せられ、結果的にはお店は大繁盛。金太郎はその日をきっかけに、笑顔と思いやりを大切にすることを決心したのでした。


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