千人の指さす所病なくして死す
せんにんのゆびさすところやまいなくしてしす

意味

2024/10/5(土)

沢山の人に後ろ指を差さされれば、病気じゃなくても死んでしまうということ。

あらすじ

千人の指差し

昔々、ある小さな村に「指差し屋」という男が住んでいました。この男はいつも他人を指差して笑うことで自分の優越感を養っていました。しかし、ある日、村全体が彼のことを指差し始めたのです。「見てみろ、あの男はまた変な服装をしている」とか「また誰かを罵倒している」と、村人たちの指は日々彼に向けられました。

指差し屋は最初は平気だと思っていましたが、だんだんとその状況が彼の心に影を落とし始めました。「こんなに指差されているのに、病気にもならず、死なないのはおかしい」と彼は考えました。そこで彼は自分を病気だと偽り、村人たちの同情を買おうと計画しました。そうすれば、指を指されなくなるかもしれないという思惑があったのです。

彼は毎日、自宅で自分を病気だと言い張り、村人たちに心配してもらうよう努めました。しかし、その結果、村人たちの関心は次第に冷め、彼を忘れ去ることに。いつの間にか、彼は本当に孤独を感じるようになり、病気よりも孤独死の恐怖に怯えることに。彼の計画は完全に裏目に出てしまったのです。

結局、指差し屋は村の片隅でひっそりと死んでしまいました。しかし、村人たちはいつものように彼を指差し続けました。「あいつは病気でもないのに、結局死んじまった」と。千人の指差しは、彼を救うどころか、孤独と絶望へと導く最期の言葉となったのです。指を指されぬ場所で静かに眠りについた彼の周りには、次の「指差し屋」が静かに現れるのを待っている村人たちの姿がありました。


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