あらすじ
瓜二つの兄弟
ある町に、瓜二つに似た双子の兄弟、タケシとヒロシが住んでいた。彼らは小さな商売を営む肉屋を経営しており、町の人々は二人の見た目の違いに困惑することがよくあった。タケシは優しい性格で、いつも笑顔を絶やさなかった。一方、冷酷なヒロシは客に無愛想で、商売繁盛とは無縁だった。
ある日、町に噂のラーメン屋がオープンした。その人気の理由は、ラーメンを食べた客が次々と失踪してしまうという恐ろしいものであった。タケシとヒロシの肉屋もその影響を受け、多くの客がラーメン屋に流れ込んでしまった。商売が厳しくなる中、タケシは双子の兄弟だからこそできる策を考えた。
「ヒロシ、君がラーメン屋に行って、客の様子を探ってこよう!」タケシは提案した。ヒロシは一瞬ためらったが、すぐにその提案を受け入れた。彼は自分の顔そのものと瓜二つのタケシの姿に変身することで、意識を潜り込ませることに決めた。しかし、タケシが持っていた「優しい性格」の人格を忘れて、完全に冷酷なヒロシとして行動した。
ラーメン屋での彼の態度は、客を驚かせた。冷静に言い放った「お前たちが食べるのは俺の肉なんだ」との一言に、周囲は静まりかえった。客たちは恐怖に駆られ、逃げ出した。そして、兄弟の店は逆にラーメン屋の客を取り戻すことに成功したが、タケシはその後のヒロシの行動に恐れを抱くこととなった。結局、彼らは顔が瓜二つであるがゆえに、性格の違いをも忘れられ、恐ろしい連鎖が始まってしまったのだった。




