あらすじ
ただの愛なのか、ただの執着なのか
ある町に、アキラとユリというカップルがいた。お互いに強い愛の絆で結ばれていると思われていたが、実はその愛は少し不気味なものだった。アキラはユリを心から愛していたが、彼女の過去の恋人たちへの執着心が強く、彼女の周りにいる全ての男を敵だと感じていた。
ある日、アキラはユリの元カレが町に戻ってきたことを知った。彼は落ち着かなかったが、「好いた同士は泣いても連れる」ということわざを信じ、ユリと一緒にいれば大丈夫だと思い込んでいた。だが、彼の心の中の不安は膨れ上がっていく。アキラはユリを守るためだと称して、元カレの周りに仕掛けを作ることにした。
アキラは町の広場に、元カレを見かけるたびに自作のトラップを設置した。最初は小さな仕掛けで、元カレの靴をべたべたの接着剤で固定する程度だったが、次第にエスカレートし、広場はおかしな罠で溢れるようになった。ユリはそんなアキラの行動に心配しながらも、「彼のおかげで私は守られている」と思い込む。果たして、その危うい状況の中でユリは本当に幸せだったのだろうか。
しかし、ある日、アキラは自ら仕掛けた罠に引っかかってしまった。それはもちろん、ユリが彼を助けるはずだったが、彼女はその場から逃げてしまった。アキラの愛と執着がもたらしたのは、共依存の痛々しい結末だった。「好いた同士は泣いても連れる」ということわざは、愛の深さを讃えるものではなく、時には哀れな執着にすぎないという教訓を残したのだった。



