あらすじ
家で食し、屋根で糞する
昔々、小さな村に「恩知らず」と呼ばれる男が住んでいました。彼は隣人の親切を受けてばかりいるにもかかわらず、自分の利益しか考えず、感謝の一言すら言えない人でした。村の人々は彼を遠ざけ、次第に彼の周りには誰も寄り付かなくなりました。
ある日、恩知らずは家の中で特別な料理を作ることにしました。隣人が彼に持ってきた食材を使って豪華なディナーを完成させ、おいしそうな匂いが家中に漂いました。ところが、恩知らずは食事を楽しんだ後、屋根の上にたまりにたまったゴミを投げ捨ててしまいます。「みんなのものは私のもの。どうせ誰もが拾うだろう」と、彼は思っていたのです。
数日後、村の人々は屋根に積もった汚物が風に舞っているのを見つけ、すぐに誰の仕業かを理解しました。彼らは恩知らずを糾弾し、ついには村を追い出す決定を下しました。彼の噂は村を飛び出し、他の村でも彼のことを耳にするようになります。恩知らずはどこへ行っても敬遠され、孤独な日々を送ることとなりました。
ある晩、彼は星空の下、自分の行動を反省し始めました。「なぜ、こんな目に遭ってしまったのか?」 彼はようやく自分の愚かさに気づきましたが、その時にはすでに遅すぎました。恩知らずは自ら撒いた種の結果を痛感することになり、町の外れでひっそりと暮らしながら、誰からも振り向かれることはなかったのです。人を助けることの大切さを知らないまま、彼の心にはいつしか淀んだ孤独しか残らなかったのでした。














