能書きの読めぬ所に効き目あり
のうがきのよめぬところにききめあり

意味

2024/10/5(土)

薬の効能書は、理解できない難解なことが書いてあったり、読めないような細字でぎっしり書いてあるところが、かえってその薬に効き目があるように思わせるということで、物事はすべて見えてしまうとありがた味が薄れることのたとえ。

あらすじ

薬の秘密

ある小さな村に、長い間病気に苦しむ人々が住んでいた。村には有名な医者が一人いて、彼が作り出す薬はまるで魔法のように病を癒すと噂されていた。しかし、その薬の効能書きは非常に難解で、誰もが読めない細かい字で埋め尽くされていた。

ある日、村の若者、タケシが病気にかかってしまった。彼は医者のところに駆け込み、薬を手に入れた。しかし、効能書きの内容がさっぱり理解できない。そこで、彼は村の老人のところに行き、解読を依頼した。老人は苦い顔をして言った。「この字は読めんが、効くに違いない。だって、みんながそう言ってるじゃろう。」タケシは期待を胸に薬を飲んだ。

数日後、タケシは元気を取り戻した。村人たちは「やはりこの薬はすごい!」と口々に言った。しかし、実際には薬の正体は単なる水だった。そしてそれを聞いたタケシは愕然とした。「お前らが信じていたのは、ただの水か!」村人たちは顔を見合わせ、笑いをこらえられなかった。「能書きの読めぬ所に効き目あり、とはまさにこのことじゃな!」

その後、タケシは村の医者を訪ね、真実を尋ねた。医者は肩をすくめながら、「効能書きが難解であることが、効果を感じさせる妙薬なんだよ」と笑った。彼の言葉に、タケシは思わず唖然とした。「それなら、次は何も書かない方が良いのか?」すると医者はニヤリと笑い、「次は無色透明な水を渡すとするか」と言った。村人たちは、信じる力が時に最も強力な薬になることを、笑いながらも確信するのだった。


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