江戸っ子は五月の鯉の吹き流し
えどっこはさつきのこいのふきながし

意味

2024/10/5(土)

鯉のぼりは空洞なので、口から勢いよく入った風が全部吹き抜ける。この様子を、口は悪いが腹の中はさっぱりした江戸っ子にたとえたことば。また、口先の威勢よさに反して胆力がないという意味もある。

あらすじ

五月の風

ある晴れた五月の朝、江戸の町に住む若者、太郎は、自分の店を持ちたいと夢見ていた。しかし、彼の口は達者で、一度口にしたことは簡単に実行に移せなかった。そのため、周囲の人々からは「口先だけの男」として冷やかされることが多かった。

太郎はある日、町の広場で見かけた鯉のぼりに心を奪われた。その鯉のぼりは、五月の強い風に揺れながら、まるで元気に空を泳いでいるように見えた。思わず、 太郎は鯉のぼりのように、自分も自由に生きたいと願った。しかし、彼の心の中には「本当にできるのだろうか」という不安が渦巻いていた。

数日後、太郎は思い切って、自分の店を開くことに決めた。彼は自分の得意な和菓子を売ることにし、手作りの看板を掲げる。しかし、初めは客が増えず、やはり「江戸っ子は五月の鯉の吹き流し」と言われるように、彼の緊張と不安は晴れなかった。その瞬間、心の中で彼は決意した。「たとえ口が悪くても、行動で示してみせる」と。

春の風が吹き抜けるある日、太郎は勇気を振り絞って、大々的に自分の和菓子を宣伝することにした。そして、その際、力強い言葉で交渉をし、町の市に出店することができた。その揺れる鯉のように、彼もまた思い切り風に乗り、町に自分の存在をアピールした。次第に、和菓子の評判が広まり、彼の店は賑わうようになるのだった。太郎は、自分の成長を実感し、「江戸っ子は五月の鯉の吹き流し」とは、口先だけでなく、行動を持ってこそ真の意味をなすことに気づくのであった。


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