旨い物食わす人に油断すな
うまいものくわすひとにゆだんすな

意味

2024/10/5(土)

世の中には本当の親切からごちそうをしてくれる人もあるが、たいがいは何かしら下心あってのことである。人の歓心を買うようなことをする人間は、心の底に何か求めるものがあるから、油断は禁物ということ。

あらすじ

旨いごちそうと裏の顔

町外れの小さな食堂、「幸せの皿」。そこで働くシェフの亮は、独特の料理で評判を呼んでいた。特に、彼の作るトリュフ入りのリゾットは、町中の人々を魅了してやまなかった。そんな亮の元には、食堂の常連客であり、地元の大富豪である村上が足繁く通っていた。

ある日、村上が食堂にやって来て、亮に新しい料理をお願いした。「君の料理は最高だ。私の誕生日パーティーで特別なメニューを作ってくれないか?」と。その言葉に亮は鼻高々になったが、同時に彼はなぜ村上が自分にこの依頼をしたのか、ほんの少しの警戒心を抱いた。高級な食材と莫大な金銭が絡む裏には、村上の何らかの意図があるに違いないと感じたからだ。

数日後、亮は村上の誕生日パーティーのために、特製リゾットを準備した。ところが、パーティーの真っ最中、亮は料理に忍ばせた薬の効果を思い出した。料理を食べた村上は、恍惚とした表情で「なんて旨いんだ!」と絶賛した。その途端、他の客も黙ってリゾットに舌鼓を打つ。「これが私のリゾットだ、どうだ!?」亮は内心でほくそえむ。しかし、村上がその瞬間、心臓発作を起こして倒れてしまったのだ。

村上が倒れた場面は、食堂内の人々を凍りつかせた。警察が駆けつけ、亮は事情聴取を受けたが、「旨い物を食わせる人には油断すんな」と誰が教えてくれたのだろうか、亮は思わず笑ってしまった。結局、村上の死因は不明とされ、亮は名声を得たまま「幸せの皿」は町で永遠に語り継がれる食堂となった。しかし、それが恐怖の象徴になるとは、誰も想像できなかった。


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