あらすじ
不思議な村の約束
ある日、古びた村に住む七歳の太郎と花子は、幼なじみでした。彼らは毎日一緒に遊び、笑い合い、夢を語り合う日々を送っていました。しかし、村には古くから伝わることわざ「男女七歳にして席を同じうせず」が存在し、大人たちはそれを守るように厳しく言い聞かせていました。
ある晩、太郎は悩みながら花子に言いました。「俺たち、ずっと一緒に遊ぶのに、これからは別々にしなきゃならないなんて、なんだか変じゃない?」すると花子はニヤリと笑い、「じゃあ、秘密の場所を作ろうよ!そこなら誰にも見つからないし、一緒に遊べるよ!」と提案しました。
次の日、二人は村の外れにある大きな木の下に、隠れ家を作りました。その場所は、陽の光が差し込む素敵な空間で、二人は毎日学校の後にそこで遊ぶことにしました。大人たちの目を逃れて、秘密の遊び場で思いっきり楽しんだのです。しかし、段々と村の大人たちは彼らの帰りが遅くなることに不審を抱くようになりました。
ある日、村の長老が二人を見つけてしまいました。「お前たち、混ぜ合うとは何ごとか!」と怒りをあらわにしました。しかし、太郎は言いました。「ぼくたちはここで遊ぶことが一番大切なんです。この場所がなければ、友達でいられないかもしれないから!」その言葉に長老はしばし考え込み、優しく微笑んで言いました。「友達を大切にする心があるのなら、席を分かつことも大事だが、友情を育むこともまた忘れてはいけないな」と。こうして、不思議な村では、約束を守りつつも、しっかりとした友情を育む新しい形が誕生したのでした。





