あらすじ
崩壊する友情
街の片隅に、いつも変わった噂が飛び交うバーがあった。そこに集う人々は、なんとも奇妙な仲間たちだった。犯罪歴があり、トラブルにしか巻き込まれない連中ばかり。彼らの集まりは「失敗者の集い」と名付けられ、互いに過去の悲劇を笑い合い、自らの運命を卑下することに喜びを見出していた。
ある夜、酔っ払った彼らは、冗談交じりに「最高の失敗」を語ることにした。最初の男は、バイト先の金庫から金を泥棒しようとして捕まった話をし始め、「その日、オレは結婚の話まで終わってたんだ」と笑い転げた。次の男は、愛人に泥沼のように嵌り込み、結局は両方に捨てられた話で爆笑を誘った。このように、集まりはどんどん盛り上がり、自らの失敗をバネにした過去が、彼らの友情を深めていった。
だが、そんなある日、謎の新入りが現れた。彼は自称「成功者」で、過去の自慢話を持ち込んできた。しかし、皆はその話を全く受け入れなかった。「お前は失敗を笑い飛ばしたことがないから仲間にはなれない」と、彼を冷たくあしらった。新入りはすっかりと孤立し、そしてバーを去っていった。
数ヶ月後、ユーザーたちがネットで「失敗者の集い」の存在を知り、その評判が広がると、逆に成功者や自信家たちが集まり始めた。彼らは「成功者の集い」と名付け、自らの栄光を語り合い始めた。しかし不思議なことに、次第に彼らの話には荒唐無稽な内容が増えていき、笑える失敗談を求める彼らの友情は徐々に崩れ去っていった。まさに、「類は友を呼ぶ」ということを彼らは体感することになったのだった。
