越犬雪に吠ゆ
えっけんゆきにほゆ

意味

2024/10/5(土)

当たり前であろうと、無知であれば疑いを抱いてしまう事。

あらすじ

雪の中の犬

ある静かな村に、「越犬」という名の犬が住んでいた。この犬は特にお喋りで、村の人々にとってはちょっとしたアイドルだった。越犬は、自分の意見をしっかり持っているばかりか、時には仲間の犬たちにまで説教をすることがあった。しかし、飼い主や村人は、越犬がただの犬であることをすっかり忘れてしまっていた。

ある冬の日、大雪が降り積もった。村は雪に覆われ、人々は外に出るのを躊躇った。越犬だけは元気いっぱいに雪の中を駆け回りながら、いろいろな動物や物に向かって吠え続けた。「あれは美味しそうだ!」「こっちは危険だ!」といった調子だ。しかし、村人たちは彼の吠え声を真剣に受け止め、なんとも思わない顔でその様子を眺めていた。

そんな中、越犬の叫びに耳を傾けた一匹の小さなネズミが現れた。「君は何を言っているんだ?ただの犬なのに、どうしてそんなに偉そうなんだ?」と返した。越犬は一瞬驚いたものの、すぐに反論した。「私は村一番の犬なんだ!僕の方が君よりも知識があるに決まってる!」小さなネズミは、そんな越犬を見つめながら首をかしげた。「雪について語る犬ね。あなたが本当に知っていることは何?ただ吠えているだけじゃないの?」

この一言がきっかけで、村の住人たちは次第に越犬の言葉を疑い始める。最終的には、村人たちは彼の意見を無視して、自ら判断するようになったのだった。そして、その雪が溶けた頃、越犬は「どうして誰も聞いてくれないのだ?」と、孤独な雪の中で自問自答するのであった。しかし、彼はいつものように吠え続けるのだった。「これは本当に素晴らしい話なのに、誰もわかってくれない!」---越犬は、只の犬としての運命を受け入れる余裕すら無く、自らのエゴに囚われていたのだ。


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